フィレンツェのビステカ・アッラ・フィオレンティーナ

昨日のブログで元スタッフ石井のレストラン情報を書いていたら、以前にも写真報告をもらっていたのを思い出しました。フィレンツェのレストランです。

イタリアの色々な地域で、それぞれの牛肉郷土料理がありますが、

イタリアで最も有名な牛肉料理、と言ったら昔から一番最初にあがるのは、フィレンツェ風Tボーンステーキ、ビステカ・アッラ・フィオレンティーナではないでしょうか。

Giannino in San Lorenzo

Borgo S.Lorenzo 33/37r Firenze

サンロレンツォ聖堂のすぐ近くにある昔からあるの気取らないレストラン。

フィレンツェ風Tボーンステーキは、フィレンツェの名物料理で、メニューに載せているレストランは多いのですが、せっかくならちゃんと炭火で焼いたものを食べたいものです。

ここのレストランはちゃんと炭火で焼いています。

塩、胡椒、オリーブオイルのみのシンプルな味付け。最低でも一皿500g、良い部位を含むとなると1KG位からのオーダーになるので、パスタは頼まず、前菜かサラダなどを頼むとよいでしょう。

トスカーナ風前菜を頼むと必ず入ってくるのが、レバーのクロスティーニ。

 

フィレンツェの伝統的なレバーのクロスティーニは、アンチョビとケッパーを使っているので、塩気があり、ワインがすすむ味。塩の入っていないトスカーナのパンが丁度良い塩梅に。

他にもフィレンツェの情報は『フィレンツェ、食事箇所情報』に載せていますので、

良かったらご旅行の際に参考にしてください。

 

パルマのお勧めレストラン

伝統的なエミリア・ロマーニャ州の料理が食べられる、パルマのレストラン。

1925年から続く歴史のある家庭的な雰囲気のレストランです。

『Cocchi』
Via Gramasci 16/A Parma

カフェ・アルティ・エ・メスティエレのシェフ、恩師であるジャンニお勧めのレストランで、
早速元スタッフ石井が行って食事をしてきたようです。

30か月熟成のクラテッロとパルマ産生ハムとニョッコフリット。13ユーロ。

トルタフリッタ(ニョッコフリット)を2ユーロで追加できます。

トルタフリッタに生ハムを巻き付けて食べます。

 

カルチョーフィとファッソーネ牛の白いラグーのニョッキ。12ユーロ。

白いラグーとはトマトを入れない赤くないミートソースです。

ファッソーネ牛はピエモンテ州で生育する白い毛皮の仔牛で、脂肪がほとんどない赤身のお肉で柔らかいのが特徴です。

 

香草とジャガイモのトルテッリ。10ユーロ。しっかり中身が入ったトルテッリはかなりのボリューム。イタリア滞在中何度も食べ、何度も作った大好きなパスタ。

ボリートミスト、色々な肉を茹でたもので、
この地方の伝統的な代表料理です。

先日ブログで紹介したコテキーノのスライスもマッシュポテトの横に入っています。

サルサヴェルデというアンチョビとニンニクを加えたパセリのソースと一緒に食べます。

 

どの料理も典型的なエミリア・ロマーニャの地方料理です。
どのお皿もとっても量がありますが、お手頃価格です。

この量のランチを二人で食べ、夕食は何も食べられなかったそうですよ。

カフェアルティ・エ・メスティエリ

僕がイタリアで修行した『リゴレット』のシェフのレストラン。

『カフェアルティ・エ・メスティエリ』

『リゴレット』は地震でなくなってしまったけど、パッショーネ(料理に対する情熱)を感じる素晴らしい料理を楽しめるレストランです。

レッジョ・エミリアの街の中心にあります。

『Caffe  Arti e Mestieri』

Via Emilia San Pietro 16 Reggio Emilia

入り口を抜けると素敵な庭園。

この奥にレストランがあります。

2階が客席で、1階ではエミリア・ロマーニャの伝統的パスタ、トルテッリを作っていました。

料理は、

エミリア・ロマーニャの伝統的な料理をアレンジした本当に美味しいものばかり。

ニョッコフリットとプロシュート

カボチャのトルテッリ

ボローニャやモデナ、パルマ等から近く、食事するためにわざわざ足を運ぶ価値のあるレストランです。

13周年を迎えて

今年もイタリアでミシュランレストランガイドの発表がありました。
修行した今はなきレストラン、『リゴレット』のマダムのフェイスブックの投稿で知りました。

 

『今年もほんの少し辛い気持ちになった。』

マダムは自分たちのレストランの道のりをダンテ・アリギエーリの『神曲』に例えて書いていた。

『神曲』の中でダンテが煉獄山の段階を一段一段上り浄化されて、山頂の地上の楽園に出て星を見る様のように、

『曲がりくねった道のりは長く、乗り越えるべき障壁が沢山あった。
ダンテが煉獄から出て行ったように、、私たちも「星」をもう一度見に行こう。』

僕の修行先、
最初のレストランは当時は1つ星の『オステリア・フランチェスカーナ』。

ここずっと3つ星を維持し、サンペレグリーノの世界最高のレストランに選ばれ、世界で最も予約困難なレストランと呼ばれる。

ボランティア活動も行い、世界中を飛び回るマッシモ・ボットゥーラは飲食業界では最も有名なシェフの一人だ。

当時働いていた時に、確かに勢いは感じたが、ここまでになるとは思わなかった。

『フランチェスカーナ』で働いた後、僕は『リゴレット』に移り、その秋にはリゴレットは1つ星から2つ星に。

1年遅れて、その翌年、『フランチェスカーナ』も1つ星から2つ星に。

2012年5月、エミリア・ロマーニャ州を地震が襲った。

シェフの50歳の誕生日近く、レストランをオープンして25周年の年。

祝うどころではなくなってしまった。

『リゴレット』は、中世からの貴族の館を改装してレストランにしていて、

オーナーから借りていた。

それをやっと買取り、隣接するホテルも買い取って数年。

すべてが20秒でなくなってしまった。

 

すべてを失ったシェフの家族は、いつか『リゴレット』のあったレッジョーロに戻ろう、と決心し、誘いのあったレッジョ・エミリアで『カフェ・エ・アルティ・メスティエレ』というレストランを任せられることになった。

だが、もうレッジョーロには戻らないと決めた。

ここレッジョ・エミリアで、新たに『rinache』、『再び生まれる』(ルネッサンスの語源)、震災から立ち直った象徴になるべく、この地で頑張ろう、と。

新聞のタイトル

「『失った星』を取りに行く。『復活』の象徴となるべく」

そんな記事を読んだ。

 

初めてイタリアを訪れた時から15年。

『リゴレット』はなくなり、『フランチェスカーナ』は有名店に、もう一軒働いていた郷土料理の店は別のオーナーの所有になっていた。

『リゴレット』に移った初日から一緒に働いていた友人は、僕より遅く帰国し、自分の店を銀座にオープンしたと報告を聞くも、これからという時に突然亡くなってしまった。

住んでいたモデナも、経堂の街も、色々変わった。

今シェフに会いたい、後悔したくない、と去年オープン12周年の時に再びイタリアを訪れた。

そして、13周年を無事迎えることができました。

日々の変化を受け入れながら、今あることに感謝し、精進していきたいと思います。

イタリア紀行7 フィレンツェのお勧めパニーニ

イタリア修行に行っている元スタッフ石井が、フィレンツェ町中の色々なお店でサンドイッチ、パニーニを食べ歩いてるよう。

そこで特におすすめの3店をご紹介。

『Nobile Bistro』ノービレ・ビストロ

Piazza di Madonna degli Aldobrandini 13

ドゥオモ北西にあるサンロレンツォ聖堂の近く。

石井はお店のおじさんと仲良くなるほど、しょっちゅう通っている1番のお勧めだそうです。

左側にランプレドットと看板が出ていますが、

これはフィレンツェ名物、牛の第四の胃袋の煮込みのサンドイッチがあります、ということ。

ノービレのランプレドットとラルド、ペコリーノのサンドイッチ

フィレンツェのあるトスカーナ州ではモツ料理をよく食べるのですが、

レストランで見かけるのはせいぜいトリッパの煮込み位。

このランプレドットに関しては、町中にある屋台やサンドイッチ屋さんでのみ見かけるような気がします。

石井の報告によると、最近フィレンツェはパニーニブームなようで、

色々なおしゃれな美味しそうなパニーニが人気なお店が沢山あるそうです。

 

2軒目、驚いたのがこちらの店。

All’antico Vinaio アンティコ・ヴィナイオ

Via dei Neri 74R

ウフィツィ美術館すぐ近く

え、この外観、この店、15年前初めてフィレンツェに行ったときに寄った昔ながらのワインバーじゃないか?

当時は朝からコップでワインを飲むような労働者系の地元客が多く、でも1ユーロで美味しいクロスティーニがあり、お惣菜も温めてくれて、小さなカウンターで寒い中、トマトとパンのスープ、パッパで身体を温めたのを思い出しました。

石井に伝えると、

「今はすごい行列のできてるパニーニ屋さんですよ。午前中に行ったからすぐ買えましたけど、お昼は待ち時間が大変です。」とのこと。

5ユーロで好きな具材を挟めるそうで、巨大なパニーノは少食な人には食べきれないくらいのボリュームだそうです。

 

3軒目は、

『I fratellini』イ・フラテリーニ

via dei Cimatori 38/r

ドゥオモからウフィツィ美術館に行く間、シニョーリア広場の少し北、

町の中心にあります。

日本語のメニューもあるそう。

生のサルシッチャと茄子のパニーノ

トスカーナの人達は生のサルシッチャ、つまり、生のソーセージが大好き。

でも豚肉なので、生では食べないように、と警告されているにも関わらず、

結構皆生で食べます、、。

でも公には多分売ってはいけない気がするのですが、大丈夫なようですね、、。

ここのお店以外では生のサルシッチャはみかけない、と石井も言っていました。

レストランでパスタや肉料理を食べるのに疲れたら、

こんな昼食もお勧めです。