イタリア紀行6 フィレンツェで自炊

イタリア修行に行った元スタッフ石井が、

イタリア生活の様子をラインで報告してくれ、

イタリア的な生活ぶりがなかなか面白いので、皆さんにも報告しているイタリア紀行。

今回は自炊している様子をご紹介。

フィレンツェの中央市場で買い物を。

黒キャベツ等の野菜、すべてで2ユーロ、260円位。

欲しいものを、必要な量だけ、量って買うことができます。

このくらいほしい、というと量りにかけてくれ、黒キャベツは200gだから1.59ユーロ、玉ねぎは70gだから0.9ユーロね、のような感じで売ってくれます。

黒キャベツは日本ではなかなか手に入らず高級野菜ですが、イタリアではポピュラー。

トスカーナではズッパに欠かせない野菜です。

ヨーロッパは土にミネラルが豊富に含まれている土壌も多いため、そこで育つ野菜はミネラル豊富。市場には有機栽培をしている野菜を扱うお店も多く人気があります。

セロリがしょっぱい、人参が甘い、肉も味が濃い、との報告。

鶏肉は丸ごと購入。1キロ4ユーロ、だいたい500円ちょっと。

モモはビールトマト煮込み、胸は鶏ハムに、ガラでブロードをとったそう。

黒キャベツはガラからとったブロードと赤ワインと合わせてパスタソースに。

 

フィレンツェ生活を楽しみながら調理しているようです。

市場では手頃な値段で野菜や肉を買うことができます。

今はAirbnb等、キッチン付きの滞在先も簡単に見つけられます。

ボローニャでのAirbnb滞在記はこちら

市場で買い物をして、それを調理する、イタリア生活を楽しみながらの旅行も良いですね。

 

イタリア紀行5 シエナのお勧めレストラン

シエナに観光に行った元スタッフ石井のお勧めレストラン。

『バゴガ』 Bagoga
via della Galluzza 26

チェントロにある1973年オープンの地元で人気のトスカーナ料理を出す老舗レストランです。

日本にもフェアで呼ばれたこともあるそう。

定番のトスカーナ風前菜の盛り合わせ。

オリーブオイル、トマト、レバーのクロスティーニ、

猪のサラミ等トスカーナ名物のハム類。

 

シエナの名物といえば、ピチ。

うどんのような卵を使わない白い極太の手打ちパスタです。

猪のラグーのピチ。

 

カメリエーレは、イタリア語もあまりできない一人客に対してとても感じが良く、

ちょっと稀に見る素晴らしいサービスマンだったそうです。

最後はカフェをご馳走してくれたそうです。

 

他のお勧めレストランは、

『オステリア ラ キアッケラ』Osteria la Chiacchera

こちらは老舗のオステリア。

フィレンツェからのバスの到着場所近くのサンドメニコ教会からすぐ、チェントロに向かう

途中の坂道にあります。

狭い店内に狭い席、紙ナプキンがいかにもイタリアらしく、メニューは読みにくいイタリア語。でも値段は観光地シエナの中ではとびきり安く、プリモは6ユーロ、セコンドは10ユーロ以内という価格。

素朴で美味しいシエナ料理を楽しめます。

常連さんも多く、『いつもの』というオーダーも。

『パペイ』Papei

カンポ広場裏のレストラン。席数も多く、ガイドブックにもよく出ています。

本当に旧市街の中心にあり、場所柄観光客も多いのですが、味の方がなかなかです。

お勧めはcostoleccio di maiale  豚肉のリブの炭火焼き。

シンプルで美味しいです。

 

 

イタリア紀行4 シエナのお菓子、パンフォルテ

シエナの伝統的なお菓子、パンフォルテ。

元スタッフ石井がシエナで買ったパンフォルテ。 ラインで画像を送ってくれました。

 

フォルテは強いという意味で、直訳すると『強い、固いパン』

日持ちのするパン、という意味です。

中世から作られているお菓子で、

ナッツやドライフルーツ、ナツメグや胡椒、シナモン、等のスパイス、ハチミツを合わせて火にかけ、

オーブンで焼いた、固く、噛むとねっとりとしたヌガーのようなお菓子です。

 

中世の宿場町として栄えたシエナ。

交易の重要拠点でもありました。

ローマと北ヨーロッパを結ぶフランチェジーナ街道が通っており、

そのためスパイスも手に入りやすかったのでしょう。

日持ちのするパンフォルテをシエナで旅人は購入し、

道中、食料がないときに腹持ちのするナッツやドライフルーツのぎっしり入ったパンフォルテを少しずつ食べたとか。

 

シエナに住んでいる若い人たちはあまり好まないお菓子です。

でも、生粋のシエナっ子の家庭では、よく食べられます。

シエナで生まれ育ったシエナの人達のシエナ愛はものすごく強く(夏のお祭り、パリオで炸裂、それはまた次に)

当然、パンフォルテもシエナの重要都市国家としての歴史を誇るお菓子。

誇りに思ってます。

食後のデザートとして、

カフェや食後酒のヴィンサントとともに楽しんだりします。

 

イタリア紀行3 シエナへ

イタリアに修行に行った元スタッフ石井からのラインがあると、

自分が初めてイタリアを訪れた時、新鮮に感じたことなどを思い出します。

同居するイタリア人大家さんが、ものすごく綺麗好きだそうで、

以前ブログにも書きましたが、そうそう、イタリア人の家庭のキッチンって本当にピカピカなんだよな、と思ったり、

まな板が家にない、と聞けば、そうそう、器用に小型ナイフと手を上手く使って、何でも空中で切っちゃうんだよね、と思い出したり。

自分も同じ事に驚いていたな、と懐かしく感じます。

 

週末には、フィレンツェからシエナに日帰り旅行に行ってきたそうで、

イタリア生活を楽しんでいるようです。

シエナは旧市街が世界遺産にも登録されている小都市で、フィレンツェから1時間半位で行けるので、

お勧めです。

 

 

シエナのシンボル、狼に育てられた双子、ロムルスとレムス。ロムルスがローマの都市を作り、ロムルスに殺されたレムスの息子が北に逃げ現在のシエナを作ったという言い伝えられている。

 

 

バスでも列車でも行けるのですが、バスの停留所は旧市街から徒歩7~8分で行けるのに対して、

列車の駅は旧市街から離れています。

以前は列車で行くと、駅でなかなか来ないタクシーやバスを待たなくてはならなかったのですが、

今は駅前から旧市街入り口までエスカレーターがあるそうです。

石井が送ってくれたシエナの旧市街へのエスカレーターの入り口の写真

渦巻のマークは、『Centro』旧市街の意味で、このマークを目指して行けば、

旧市街に到着できます。

こんな感じで、エスカレーターをいくつか乗り継いで10分ほどで着くそうです。

便利になったもんだと驚きです。

 

イタリア紀行2

先日イタリア修行に旅立った、元スタッフ、石井。

フィレンツェにしばらく滞在予定で、日本からアパートも確保。

日本からの飛行機が着くミラノでの滞在を数日間楽しんだ後、フィレンツェへ移動。

ところが、当日約束の時間にアパートに行っても、

知らされていた住所に大家さんの名前はなく、電話をかけても誰も出ず。

1時間、2時間、、。

アパートの5階から1階まですべての家の呼び鈴を鳴らし、大家さんの名前を聞くも、

インターフォンからの返答は『知らない』と。

 

この話を聞き、イタリアという国の洗礼を受けたな、と思いました。

 

僕自身、似たような経験をしていたからです。

修行先、『リゴレット』で働き始める日、緊張してレッジョーロの駅に降り立ちました。

当時『リゴレット』はミシュランの1つ星レストランでしたが、リゴレットのあるレッジョーロの街は、

当時住んでいたモデナからローカル線で数時間に1本という田舎町でした。

駅から5キロの距離にあるレストランまでは、シニョーラが車で迎えに来てくれる約束でした。

ところが、駅で降りる人も、駅前にも、誰もいない無人駅。

『リゴレット』に電話をしても誰も出ず。

駅前に1軒だけあるバールで時間をつぶし、しばらくして電話しても変わらず。

 

レッジョーロの街にはタクシーはないので、しょうがなく、5キロの道のりを1年分の荷物を詰めたスーツケースを引き摺りながら

『リゴレット』に歩いて行きました。

 

ところが、

・・・

レストランの電気は消え、誰もいない。

待つこと1時間、2時間。

電話には誰もでなく、そしてレストランには誰もいない。

結局、近所の人に連絡をとってもらったところ、シェフの奥さんの親戚が急に亡くなり、この日はレストランを休業したそう。

それにしても、

メモを貼っておいてくれるなり、コックの寮の誰かに伝えてくれるなりしてもよさそうなものの、、。

 

石井は、と言うと、

大家さんのメールアドレスを知らされていたことを思い出し、『アパート前で待っている』と大家さんにメールを送り、

そのメールが携帯に転送されたのか、それを見た大家さんが迎えに来たそうです。

住所が間違っていたのか、2軒先の建物で、

大家さんは用事があったので約束の時間に家に戻れないことを電話したけど、電話が通じなかった、と。

イタリアらしい、イタリア生活のスタートを切ったようです。