
8月からのコース。醤油、味噌、日本酒、みりんを使わないのに、どこか【和】を感じるイタリア料理をテーマにしています。
ウンブリア州のパスタ、ウンブリチェッリをうどんに見立てて。
ウンブリア産のサマートリュフ、薩摩赤鶏、鶉のポーチドエッグとどうぞ。

8月からのコース。醤油、味噌、日本酒、みりんを使わないのに、どこか【和】を感じるイタリア料理をテーマにしています。
ウンブリア州のパスタ、ウンブリチェッリをうどんに見立てて。
ウンブリア産のサマートリュフ、薩摩赤鶏、鶉のポーチドエッグとどうぞ。
夏のコースの最初の一皿はサクランボとトマトの白和え。白和えをリコッタチーズで作りました。

胡桃の香ばしさを加えて。
手前のグラスにはひんやり紫蘇のグラニータ。
その上にイタリア料理の南蛮漬け、カルピオーネを青ハタで。
コースの最初の一皿。

イカと木の芽、筍と胡桃。
グラスには新玉葱とグリンピースのピューレ、宮崎の西米良サーモンのマリネ。
コースの肉料理、オーストラリア産の仔羊を12時間かけて63℃でゆっくりじっくりとコンフィにしています。
時間をかけて低温で火入れをしているので、とても柔らかく仕上がっています。

食べやすいように骨とかぶりの部分は外しています。

かぶりはミンチ状にしてサルシッチャのようにした挽肉を包んで添えているので、また異なった味わいをお楽しみいただけます。

春が旬のお肉は、仔牛と仔羊と言われています。
春が牛と羊の出産時期で、その時期に生まれた、草を食べる前の乳飲みの仔牛、仔羊の肉がフランス・イタリアなど欧米では最高級とされてます。
彼らはこの食材がレストランに出ると、春を感じるのだそうです。
キリストの復活を祝うお祭り「復活祭」イースターは、イタリア語でパスクア(Pasqua)と呼ばれます。
この時お祝いで食べるのも仔羊料理です。
復活祭当日は、十字架にかけられたキリストが復活する日。「春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」と決められているため、毎年日付が変わります。
大抵3月~4月末で、今年は4月4日でした。
パスクワの時期は一年のうち最も子羊の消費量が多いのだとか。
リゴレッティーノの今回の仔羊料理は、ほんのり酸っぱい梅のソースと柔らかい春キャベツを合わせています。
日本で梅と言ったら、早春、梅干し作りの梅はもうそろそろ出荷が始まるころでしょうか。
日本の春とイタリアの春を合わせた一皿、是非お試し下さい。
手打ちタリオリーニの仕込み。

イタリア語で「切る」を意味する言葉を、タリアーレ(Tagliare)と言いますが、タリオリーニは、この(Tagliare)を語源としています。
パスタの生地を薄く伸ばして、細く切って作るからです。
食通の間では有名な町、イタリア、ピエモンテ州アルバ。
アルバは白トリュフで世界的に有名です。シーズンになるとアルバのあらゆるレストランで出しているのが、パスタにシンプルにバターとパルメザンチーズ と 白トリュフを合わせた一皿、『白トリュフのタヤリン』です。
『タヤリン』は『タリオリーニ』が変化したピエモンテの方言です。
タリオリーニはトリュフ以外にも、肉、魚と色々なソースと合わせます。
修行していたエミリア・ロマーニャ州のリゴレットではオマール海老から取った出汁がベースのソースに、生と過熱した両方の海老を合わせたパスタを出していました。

タリオリーニは 3 mm ぐらいの太さの 細い麺です。
店でもよくお出ししている、同じく「切る」=(Taglialre)を語源としているバスタ、タリアテッレとの違いは その幅です。 タリアッテレは幅8 mm ぐらいありタリオリーニの倍以上の幅があります。
こちらは前回のメニューでお出ししていたタリアテッレ。

こちらは現在のメニューの熊本産アサリとウドのソースのタリオリーニ。

タリオリーニを今まで出してこなかった理由の一つは麺が細いので伸びやすいからです。
今はコースは少量多皿のコースになっていて、一皿のパスタの量を少なくしているので、ようやくタリオリーニを組み込めるようになりました。
これからも色々な種類のパスタをメニューに組み込んでいくので、どうぞお楽しみに。