イタリア人は料理好き。
パスタは夏以外毎日茹でますし、サラダもたくさん食べます。
野菜のグリル、ポテトフライ。(イタリア人の家庭ではフライヤーの所持率がかなり高い)
ほうれん草やビエトラ等青野菜のソテーや茹でたものもポピュラー。これは日本人が驚く位くったくたになるまで調理します。
ミネストローネやリボリータなどの野菜のスープも良く作ります。豆を入れたり、パスタを入れたり。
お肉料理、スカロッピーネは普段よく食卓にのぼります。
薄切り肉に小麦粉をまぶしてフライパンで焼いたもので、薄切り肉なので値段も安く、ソースをバターとセージにしたり、レモンと生クリームだったり、トマトソースにしたり、と変えればアレンジもきくので手軽に作られます。
週末になり家族が集まるとなると、手打ちパスタから始まり、ドルチェまで、
よくこれだけ料理を作るな、と感心するくらいなのですが、
どこの家庭もキッチンはいつもピカピカなのです。
大掃除の後とかではなく、どんな時でも!
油汚れのこびりつきなど全くなく、イタリア人は本当にきれいに台所を保っています。
イタリア人の陽気でおおらかな性格を知っていると、これほどまで几帳面にキッチンを掃除してきれいに保つのがちょっと意外な感じです。
『一家のマンマは、自分の居場所、大切な場所としてキッチンを磨き上げるのよ』と知り合いのシニョーラはいつも言っていました。
イタリア人の家のごみ箱に対する考え方もちょっと面白いです。
目につくところには、ごみ箱を置きません。
得にお客様が入るサロット(お客さんを招待して食事をするダイニングテーブルが置いてある部屋。普段の食事はキッチンにおいてあるテーブルでとる)には絶対置いてありません。
なぜなら、ごみ箱にごみがすててある状態のものが置いてあるのは、美的ではない、という考え方のようです。
シンクの下の扉の中にごみ箱が収納されていて、ごみはそこに捨てるのが一般的です。
知り合いのシニョーラの貸しアパートに部屋を借りて泊まった時のこと。
バスルームにごみ箱があったのですが、そのごみ箱があまりにもきれいでスタイリッシュなので、ごみを直に捨てるのが申し訳なく、自分でスーパーのごみ袋をかぶせておき、ごみを捨てておきました。
すると夕方にはそのスーパーのごみ袋が外されていました。
新しくまたごみ袋をかぶせておくと、また外されています。そしてその翌日も。
シニョーラにそのことを聞くと、
『袋をかぶせておくなんて、見た目が美しくないじゃない。』と。
ごみ箱の内側が汚れないよう、掃除の手間を少なくするため、利便性を考え袋をかぶせておくことより、バスルームの見た目の美しさを選ぶのか、と妙に感心した覚えがあります。
ちょっと生活を覗くと、イメージとは違った意外な面がわかって面白いですね。