宮崎県が誇る尾崎さんの尾崎牛

故郷宮崎の尾崎牛は何かしらメニューに常にあります。

例えば、シンプルに炭火焼。

 

煮込みにしてパスタのソースとしてラグー。

 

尾崎牛スジをカルボナーラにしたり、

尾崎牛のタンを68度で38時間かけてコンフィにしたり。

モツは煮込みにして、ひよこ豆で作った器に詰めて。

幻の和牛と呼ばれ、今や世界が注目する尾崎牛。

生産者の尾崎さんは、自分で食べたいと思う牛肉を目指し、

20年かけてかけて研究した自家飼料、天然湧水を与えてストレスなく育てた健康牛、それを30か月長期飼育することによって、胃もたれしない牛肉をつくりあげています。

初めて牧場に伺った際に尾崎さんが熱く語ってくれました。

修業したエミリア・ロマーニャ州ではあまり牛肉を使うことがなかったため、オープン当初は牛肉をメニューにのせることはありませんでした。

帰省で知った尾崎牛、尾崎さんの情熱に触れ、2009年からずっとメニューに尾崎牛をのせています。

 

手打パスタ、色々

修業先、イタリアのエミリア・ロマーニャ州は手打ちパスタが有名です。

一般的に南イタリアは乾麺、北は卵の入った手打パスタがよく食べられると言われていますが、北を流れるポー河流域は稲作地帯で、よくお米料理も食べます。ミラノでは黄金色のサフランとパルミジャーノのリゾットが代表的名物料理になっていますし、ヴェネチアでは魚介のリゾットやイカ墨のリゾットも有名です。

これは小海老とパプリカのリゾット。サフランのソース。ディナーでお出ししています。

エミリア・ロマーニャを代表するパスタは、ボローニャのタリアテッレ・アル・ラグー、ボロネーゼと言われるミートソースの手打タリアテッレが代表的です。

店でもよく出しています。

ランチでもお出ししているラグーのタリアテッレ

そして薄く伸ばしたパスタとパスタの間にお肉ラグーとベシャメルソースを重ねてオーブンで焼いたラザニア。

これはイタリア全土の家庭で食べられる家庭料理でもあります。
野菜だけのラザニア、魚介のラザニア、リコッタチーズのラザニア。
色々あります。寒い時期に熱々を食べるのが美味しいですね。

 

こちらは店で作ったカペレッティ。エミリア・ロマーニャを代表する詰め物パスタです。

帽子のような形から、帽子型パスタなどとも呼ばれています。
ほうれん草とリコッタを包んだものやカボチャをペースト状にして包んだものが人気です。家庭でも作りますし、お惣菜やパスタ屋さんのショーウィンドーにこの詰め物パスタは並んでいます。

これはモデナの市場のお惣菜屋さん。手作り手打ちパスタやニョッキが並びます。

宮崎の霧島高原純粋黒豚のカペレッティ アスパラガスのソース ディナーのメニューです。

トルテリーニ・イン・ブルードという、スプーンに8個ものる位小さな肉を詰めたパスタを丁寧に作ったブロードとともに食べるのも冬のエミリア・ロマ―ニャでは外せない一皿です。

まだまだ色々なパスタをその季節の食材と合わせてご用意しています。
続きは、また別の機会に。

 

 

サルデーニャのつぶつぶパスタ、フレーゴラ

ランチの前菜やディナーのお通しでお出ししています。
シラスのフレーゴラ。
フレーゴラというのは、魚の卵という意味。

イタリア、サルデーニャ島を代表するの伝統的なパスタです。

お茶漬けに入ってるあられのような大きさと形で、
プチプチとした食感が楽しいです。


店では乾燥したものを使っていますが、
サルデ―ニャの家庭では今でも粗びきのセモリナ粉で手作りする家庭が結構あるそうです。
天日干しをしてオーブンで焼いて作る、という他の地方にはない作り方ですね。

今回はお魚の出汁と合わせました。
ちょっと変わったパスタ、
たまにお出ししてます。

パルミジャーノ・レッジャーノと生姜のブリュレ

イタリアチーズの王様、パルミジャーノ・レッジャーノ。

修業先のエミリア・ロマ―ニャ州の
モデナ、レッジョエミリア、ボローニャ周辺で作られる
DOP認定チーズです。

DOPとは、品質、製法、製造場所が厳格に決められたものです。

そのDOPの刻印があるということは、
政府から、
昔からの製法で、限定された地域で作られた、高品質であることを
保証された商品であることを証明するようです。





ボローニャの生ハムやチーズのお店、シモーニのショウウィンドウ。

販売しているハムなど良心的な値段で店内で軽く飲んだり食べたりもでき、
旅行者にも便利なお店。

各国からの観光客も多く、いつもすごく混んでるけど。

マジョーレ広場のすぐ近く、飲み屋横丁的な雰囲気の一角ににあり、
生ハム類の盛り合わせや、チーズ、パニーニ等がメニューにあります。

そんな修業先の思い出とともに思い入れのあるパルミジャーノ・レッジャーノですが、
パスタに使うのはもちろん、お通しやランチの前菜で使っています。

パルミジャーノ・レッジャーノと生姜のブリュレ。

お出しする前に、ブリュレにします。

パルミジャーノのコクと塩気に生姜がピリッと。
キャラメリゼした甘みも加わり、人気の一品です。

ポレンタ

イタリア北部で主食として食べられるトウモロコシの粉でできた料理、ポレンタ。

皆さんは好きですか。

 

ポレンタは、トウモロコシの粉を塩とオリーブオイルと水を火にかけながら時間をかけて練ったもの。

水でなくブロードを使ったり、牛乳を使ったりもします。

できたてでトロトロの状態ををメイン料理の付け合わせにしたり、

(↑これは以前イタリアで食べたもの)

温かいうちに容器に移すと自然と固まるので、

その後四角くカットし、オーブンで温めたり、油で揚げたりします。

イタリア時代、苦手だった賄いの一つがこのポレンタでした。

 

イタリア人の同僚達が、今日はポレンタだ!

と喜んでいるのをいつもがっくりした気持ちで眺めていました。

 

ポレンタが出る日は賄いにパンは出ません。

メイン料理のソースを絡めて食べる白米的な(?というのとは厳密にはまたニュアンスが違うのですが)存在なので、パンは不要との考えのようです。

パン好きな僕としてはそれもがっかりな理由です。

 

そんなポレンタですが、イタリアから帰国し十数年たった今、 大好きになりました。

味覚の好みは変わるものですね。

トウモロコシの粉のつぶつぶ感と風味が、
とても美味しく感じられるようになりました。

トロトロのものも、フリットも、オーブン焼きもそれぞれ良さがあります。

時々ランチの前菜やお通しに一口サイズでご用意しています。