茄子のパニーノ

茄子のパニーノ。

日本ではあまり見かけないけど、イタリアでは茄子をパニーノ、つまりサンドイッチの具によく使います。

夏にトマトソースをイタリアの家庭で仕込むように、

茄子のオイル漬けも良く作られます。

作り方はとても簡単。

茄子を5ミリ位の厚さの薄切りにして、茄子の重さの10パーセント強の塩とニンニクのスライスをお好みの量で一かけら、二かけら分位加えに一晩漬けます。

その後、茄子から出た水分を捨て、バジリコとミントの葉と白ワインヴィネガー(茄子の重さの20パーセント位)を加えてまた一晩。

そして、ひたひたになるくらいのオリーブオイルを加えて、出来上がり。

煮沸した瓶詰に詰めて、長期保存もできます。

出来上がった茄子のオイル漬けはニンニクの風味が食欲をそそり、ミントとバジリコがアクセント。

トマトやモッツァレラチーズと一緒にホットサンドにすると、まさにイタリアの味。

オリーブオイルがじゅわっとパンにしみこむのでバターいらず。

ヴィネガーの酸味が食欲を増します。

ゆでたジャガイモと合わせても美味しく(イタリア風マヨネーズを使わないポテトサラダ)、

またパスタのソースにもなります。

手軽にできる、イタリアの味。ぜひお試しを。

小笠原の尾長鯛

小笠原から尾長鯛が届きました。

炭火焼にしています。

添えてあるのはスズキの

自家製サルシッチャ。

こんな感じにスズキをマリネして、店で羊腸に詰めてサルシッチャにしています。

イタリアのメルカートで生ハムを買って食べる

イタリアでは、まだまだ冷房のない家庭が多くあります。

暑い夏。

なるべく火を使わないで食事を用意しようとするため、パスタや肉料理の代わりに、生ハムにサラダやパン、チーズというメニューの食事の頻度が高くなるようです。

イタリア修行時代、働いているレストランの賄いも、暑いから今日はパスタなしね!と、生のフィノッキオ(ういきょう、イタリア人は生で食べるのが好き)にオリーブオイルと塩、という日が週に2,3回位あり、苦しめられました。

当時の話は以前のブログに昔書きましたが、本当にきつかった!

生ハム、プロシュートはイタリアでは安いといってももそれなりの価格です。

スーパーで売っているスライスされてパックにされているものと、専門店でスライスして買う生ハムの味は全く別物です。

モデナでは、メルカートの中にお気に入りのお店があったので、いつもそこで買っていました。

甥っ子がJALのロンドン採用でクルーになったとかで、親日家のシニョーラに親切にしてもらっていました。

ハムは100gから売っていて、イタリア語の表示は4€/L’ettoという表示になっています。1ettoは100gという意味なので、100g4ユーロという意味です。500円ちょっとというところでしょうか。

注文するには、順番、列があるわけではありません。なので、自分が誰の後にその場に来たかを覚えておきます。

『キ トッカ?』次は誰?

『イオ』私!

という感じ。

外国人ということで、後から来た人に『私よ!』と先越されるというズルあったりするのですが、

モデナの人たちは優しく、周りの人が『この人の方が先にいたわよ』と言ってくれたりします。こんなこと、ほかの町ではあまりないのに、モデナやボローニャ、エミリアロマーニャの町では頻繁に経験しました。

『ウン エット ディ プロシュート ディ パルマ、ペル ファヴォーレ』

パルマ産生ハムを100gお願いします。

パルマ産といっても熟成何か月等色々あるので、ここは予算に応じて指でさせばOKです。

100g、4ユーロ位でとても美味しいものが買えます。

時にはお買い得品でカット済のものや切れ端を格安で1ユーロ位で売っていたりします。

100g1ユーロ。日本人には読みにくいのですがこれは『1』と 『ユーロ』の表示です。

注文はカットの好みがあれば伝えます。

『ソッティーリ、ソッティーリ』

超薄切り、

といつもオーダーするご年配のシニョーラがいました。

店主に聞くと、毎日かかさずお昼の12時頃に来て、切りたてのパルマ産生ハムをきっちり100g買って帰るそうです。

向こう側が透けてみえるような超薄切りが好みだそう。

イタリアに行く機会があったら、是非、市場で生ハムを買って食べてみて下さい。

パンも一緒に置いているお店もあり、そんなお店ではお願いするとサンドイッチにしてくれます。

 

今、店では、フリウリのサンダニエーレの生ハムをお出ししています。

修行先、エミリアロマーニャ州、パルマの生ハムは有名でとても美味しいです。

フリウリ・ヴェネチア・ジュリア州のサン・ダニエーレの生ハムは、

サン・ダニエーレ・フリウリというコムーネだけで作られています。

生産量はパルマに比べて圧倒的に少なく三分の一以下ではないでしょうか。

どちらもそれぞれの美味しさがあるのですが、せっかくなので、生産量が少なくデパートなどでも購入しにくいサン・ダニエーレ産をご用意しています。

店では注文が入ってから、ふんわり柔らかく、口の中で脂がとろけるように、薄切りにカットします。

 

ご近所の方は、お持ち帰りもできますので、是非お試しを。